2025.12.26(金曜日)
令和7年12月26日、「令和8年度税制改正大綱」が閣議決定されました。
財務省から、そのお知らせがあり、その本文と概要をまとめた資料が公表されました。
令和8年度の税制改正では、次のような措置を講ずることとされています。
●物価高への対応の観点から、物価上昇に連動して基礎控除等を引き上げる仕組みを創設するほか、就業調整に対応するとともに、中低所得者に配慮しつつ、所得税の課税最低限を178万円まで特例的に先取りして引き上げる。
●「強い経済」の実現に向けた対応として、大胆な設備投資の促進に向けた税制措置を創設するほか、租税特別措置等の適正化の観点から、賃上げ促進税制の見直しや研究開発税制の強化等を行う。
●税負担の公平性を確保する観点から、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の見直し等を行う。
●自動車関係諸税について、自動車税等の環境性能割の廃止や軽油引取税の当分の間税率の廃止等を行う。 など
令和8年の通常国会に関連法案を提出する予定とされています。今後の動向に注目です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<令和8年度税制改正の大綱が閣議決定されました>
概要:
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/08taikou_gaiyou.pdf
本文:
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/20251226taikou.pdf
2025.12.26(金曜日)
厚生労働省から、令和7年12月25日に開催された「第29回 労働政策審議会 職業安定分科会 雇用環境・均等分科会 同一労働同一賃金部会」の資料が公表されました。
今回の議題は、引き続き、「同一労働同一賃金の施行5年後見直しについて」です。
資料として、「雇用形態又は就業形態にかかわらない公正な待遇の確保に向けた取組の強化について(報告)(案)」が提示されています。
必要な対応の具体的な内容としては、次のような「同一労働同一賃金ガイドラインの更なる明確化」などが示されています。
○我が国が目指す同一労働同一賃金の実現に向けた労使の取組を促進する観点から、同一労働同一賃金ガイドラインについて、別添のとおり、更なる明確化を図ることが適当である。
別添:同一労働同一賃金ガイドライン見直し案(新旧対照表)
https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/001620728.pdf
○また、同一労働同一賃金ガイドラインについて、更なる明確化を図ることとした待遇等について、明確化の趣旨等に関する関係者の理解の促進に資するよう、分かりやすいパンフレット等により周知・啓発に取り組むことが適当である。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<第29回 労働政策審議会 職業安定分科会 雇用環境・均等分科会 同一労働同一賃金部会/資料>
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66371.html
なお、連合(日本労働組合総連合会)からコメントが公表されていますので、参考までに紹介しておきます。
<同一労働同一賃金部会報告「雇用形態又は就業形態にかかわらない公正な待遇の確保に向けた取組の強化について」に対する談話>
https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/article_detail.php?id=1386
2025.12.26(金曜日)
労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取り扱いについては、厚生労働省から、通達やQ&Aが公表されたときにお伝えしていますが、この度、日本年金機構からもお知らせがありました(令和7年12月25日公表)。
今一度、確認しておきましょう。
●被扶養者の認定における年間収入について、令和8年4月1日以降は、「労働条件通知書」等の労働契約内容が分かる書類に記載のある賃金から見込まれる年間収入が130万円未満(※)であり、かつ、他の収入が見込まれず、
(1)認定対象者が被保険者と同一世帯に属している場合には、被保険者の年間収入の2分の1未満であると認められる場合
(2)認定対象者が被保険者と同一世帯に属していない場合には、被保険者からの援助に依る収入額より少ない場合
には、原則として、被扶養者に該当するものとして取り扱うこととされます。
(※)認定対象者が60歳以上の者である場合または概ね厚生年金保険法による障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障害者である場合にあっては、180万円未満(ただし、障害年金などの給与以外の収入があると、この方法は使えません。)、認定対象者(被保険者の配偶者を除きます。)が19歳以上23歳未満である場合にあっては150万円未満となります。
注)この取り扱いにおいて必要な添付書類等は追ってお知らせすることとされています。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取り扱いについて>
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2025/202512/1225.html
なお、任意継続被扶養者(任意継続被保険者の被扶養者)に関する取り扱いは、こちらです(協会けんぽHP)。
<令和8年4月から被扶養者の認定における年間収入の取扱いが変わります>
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat710/sb3160/sb3180/sbb3180/1979-6173/
2025.12.25(木曜日)
●国民年金法施行令等の一部を改正する政令(令和7年10月17日政令第355号)
「所得税法等の一部を改正する法律(令和7年法律第13号)」などにおいて、特定親族特別控除が創設されたことを受けて、年金制度における20歳前の傷病による障害基礎年金などの支給停止や保険料免除を行う際の受給権者や被保険者などの所得に関する規定ついて、所得税法等の改正に準じた見直しを行うこととされました。
〔令和8年4月1日から施行〕
2025.12.23(火曜日)
令和7年12月19日、自民・日本維新の会の両党は、令和8年度与党税制改正大綱を決定しました。
その内容のポイントは、次のとおりです。
●いわゆる「年収の壁」について、課税最低限を160万円から178万円に引き上げる。
●足元の物価高の対応として、物価上昇に連動して基礎控除等を引き上げる仕組みを創設。
長年にわたって据え置かれてきたマイカー通勤の通勤手当や、従業員への食事の支給に関して所得税が非課税となる限度額を見直す。
●物価高を上回る賃金上昇に向けて、賃上げ促進税制は「防衛的賃上げ」に苦しむ中小企業に特化する形に見直し。
●子育て世帯に向けては住宅ローン控除の拡充・延長や、ひとり親控除の拡充をし、高校生年代の扶養控除については現行制度を維持する。
●防衛力強化に向けた財源確保策として、令和9年1月から所得税に税率1%を新たな付加税を課す。現行の復興財源確保のための復興特別所得税の税率を1%引き下げ、家計負担は増加しない形で実行する。
●「強い経済」とともに「世界で輝く日本」の実現に向けて、研究開発税制について、「戦略技術領域型」を創設。成長分野への大胆な投資を促し、日本経済の活力をさらに高めていく。
年収の壁の引き上げはもちろんですが、従業員への食事の支給に関して所得税が非課税となる限度額の見直しといった措置にも注目です。
従業員への食事の支給・・・に関しては、具体的には、「使用者からの食事の支給により受ける経済的利益について所得税が非課税とされる当該食事の支給にかかる使用者の負担額の上限を月額7,500円(現行:月額3,500円)に引き上げる。」とされています。
今後の動向から目が離せませんね。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<令和8年度与党税制改正大綱を決定(自民党HP)>
https://www.jimin.jp/news/policy/212129.html
本文:https://storage2.jimin.jp/pdf/news/policy/212129_1.pdf
参考までに、この決定について発せられた経済団体等のコメントも紹介しておきます。
・経団連:令和8年度与党税制改正大綱に関する筒井会長コメント(2025-12-19)
https://www.keidanren.or.jp/speech/comment/2025/1219.html
・日商:令和8年度与党税制改正大綱に対する小林会頭コメント
https://www.jcci.or.jp/news/comment/2025/1219165000.html
・連合:与党「令和8年度税制改正大綱」に対する談話(事務局長談話)
https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/article_detail.php?id=1383
2025.12.22(月曜日)
厚生労働省から、令和7年12月19日に開催された「第208回 労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会」の資料が公表されました。
今回の部会で、令和8年度の雇用保険料率(案)が示されました。
これによると、令和8年度の雇用保険料率については、前年度から0.1%(被保険者負担分0.05%、事業主負担分0.05%)引き下げることとされています。
具体的には、次のような案が示されています(一般の事業について)
〇雇用保険料率(全体) :令和7年度1.45%―引き下げ→令和8年度1.35%
(内訳)
①失業等給付費等充当徴収保険率:令和7年度 0.7%―引き下げ→令和8年度 0.6%
➁育児休業給付費充当徴収保険率:令和7年度 0.4%―据え置き→令和8年度 0.4%
③二事業費充当徴収保険率 :令和7年度0.35%―据え置き→令和8年度0.35%
〈補足〉①及び②は労使折半で負担、③は事業主のみが負担。
法律において、失業等給付費等充当徴収保険率〔失業等給付分の保険料率〕、育児休業給付費充当徴収保険率〔育児休業給付分の保険料率〕、二事業費充当徴収保険率〔二事業分の保険料率〕のそれぞれについて、弾力条項が設けられていますが、令和6年度決算を踏まえ、その基準等に照らして、失業等給付費等充当徴収保険率を0.7%から0.6%に引き下げるということです(他は据え置き)。
正式決定を待ちましょう。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<第208回 労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会/資料>
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66762.html
資料(財政運営について):https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001615723.pdf
2025.12.22(月曜日)
厚生労働省から、保険局の新着の通知(令和7年12月19日掲載)として、「19歳以上23歳未満の被扶養者に係る認定に関するQ&Aについて(令和7年7月4日事務連絡)」が公表されました。
令和7年度税制改正大綱において、年齢19歳以上23歳未満の親族を扶養する場合における特定扶養控除の見直し(特定親族特別控除の新設)等が行われることとなったことを踏まえ、当該税制改正の趣旨との整合性を図る観点から、令和7年10月1日を適用日として、19歳以上23歳未満の者の被扶養者認定の要件が見直されました。
見直しの概要:認定対象者の年間収入に係る認定要件のうち、その額を130万円未満とするものについて、当該認定対象者(配偶者を除く。)が19歳以上23歳未満である場合には、150万円未満として取り扱う。
見直しが行われた当時に発出されていた事務連絡ですが、今一度、確認しておきましょう。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<19歳以上23歳未満の被扶養者に係る認定に関するQ&Aについて(令和7年7月4日事務連絡)>
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T251219S0030.pdf
2025.12.19(金曜日)
令和7年12月18日、自民党の高市総裁と国民民主党の玉木代表は、国会内で会談し、いわゆる「年収の壁」について178万円まで引き上げること等を盛り込んだ、令和8年度税制改正について合意しました。
合意の内容は、次のとおりです。
(1)昨年12月の「3党合意」で合意した、いわゆる「103万円の壁」については、「178万円」まで引き上げる。これにより、給与所得者の約8割をカバーするように手取りを増やす。
……下記URLの合意文書の別紙(3ページ目)参照
(2)所得税の人的控除のあり方について、給付付き税額控除など新たな制度の導入を念頭に、3年以内に抜本的な見直しを行う。
(3)高校生の扶養控除については、当面、これを維持する。
(4)いわゆる「ハイパー償却税制」を求める国民民主党の主張を容れ、全ての業種に対し、建物を含む広範は設備を対象とする即時償却・税額控除に加えて、繰越控除を認める大胆な設備投資減税を導入する。
(5)自動車税、軽自動車税の環境性能割については、自動車ユーザーの取得時における負担を軽減、簡素化するため、これを廃止する。地方税の減収分については、安定財源を確保するための具体的な方策を検討し、それまでの間、国の責任で手当する。
(6)上記(1)~(5)の実現のために必要となる令和8年度税制改正法案及び令和8年度予算について年度内の早期に成立させる。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<自民党と国民民主党との間で交わされた合意文書(自民党HP)>
https://storage2.jimin.jp/pdf/news/information/212124.pdf
2025.12.15(月曜日)
国税庁から、令和8年版の「源泉徴収のあらまし」と「源泉徴収のしかた」が公表されました(令和7年12月12日公表)。
「源泉徴収のあらまし」は、令和7年9月1日現在の所得税法等関係法令の規定に基づいて、源泉徴収の事務に携わっている方に、令和8年における源泉徴収の仕組みやその内容を十分理解していただくために作成されたものです。
「源泉徴収のしかた」は、会社や商店などで通常行う源泉徴収事務の概要を説明したものです。
いずれにおいても、「給与所得の源泉徴収事務」のほか、「退職所得の源泉徴収事務」なども取り上げられていますので、「給与所得の源泉徴収事務」を中心に、必要に応じて確認するようにしましょう。
令和8年に向けては、令和7年度の税制改正の影響で、変更点が多々あります。
同年1月からの源泉徴収事務を行う前に、今一度、確認しておきたいところです。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<令和8年版源泉徴収のあらまし(令和7年12月12日)>
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/aramashi2026/index.htm
<令和8年版源泉徴収のしかた(令和7年12月12日)>
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/shikata_r08/01.htm
2025.12.10(水曜日)
協会けんぽ(全国健康保険協会)から、「令和8年度の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限」について、お知らせがありました(令和7年12月10日公表)。
協会けんぽの任意継続被保険者の標準報酬月額は、健康保険法により、次の(1)(2)のうち、いずれか少ない額とされています。
(1)資格を喪失した時の標準報酬月額
(2)前年(1月から3月までの標準報酬月額については、前々年)の9月30日時点における全ての協会けんぽの被保険者の標準報酬月額の平均額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額
そのため、毎年度(2)の額が、任意継続被保険者の標準報酬月額の上限となります。
その(2)の額が、令和8年度においては「32万円」になるということです(令和7年度と同額)。
なお、協会けんぽの一般の被保険者の方で、傷病手当金・出産手当金の支給開始日以前の加入期間が12か月に満たない方にも、それらの手当金の支給額の計算に、この「32万円」が用いられることがありますが、その金額についても変更はありません。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<令和8年度の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限について>
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g1/r7-12/7121001/