法改正情報INFORMATION

遺族補償年金等の男女差解消などを盛り込んだ労災保険法等の改正法が成立

2026.07.13(月曜日)

令和8年7月10日、参議院本会議において、「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律」が可決・成立しました。

この改正法には、遺族補償年金等における支給要件等の見直し(男女差解消)、労災保険給付請求権等の消滅時効期間の見直し、特別加入団体の要件の法定化等、社会復帰促進等事業に関する決定への不服申立てに係る審査請求先等の見直しといった内容が盛り込まれています(これらについては、令和9年4月1日施行)。

また、労災保険の適用事業に関する暫定措置の廃止という内容も盛り込まれています(これについては、公布の日から起算して5年を超えない範囲内において政令で定める日施行)。

参考までに、この改正法の案が国会に提出された際の資料を紹介しておきます(修正されることなくこの案のとおりに成立)。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案>
概要:https://www.mhlw.go.jp/content/001686244.pdf
法律案要綱:https://www.mhlw.go.jp/content/001686248.pdf
法律案案文・理由:https://www.mhlw.go.jp/content/001686250.pdf
法律案新旧対照条文:https://www.mhlw.go.jp/content/001686251.pdf

また、連合(日本労働組合総連合会)がコメントを発していますので、紹介しておきます。

<労災保険法等改正法の成立に対する談話(事務局長談話)>
https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/article_detail.php?id=1409

令和8年8月1日から育児休業等給付の申請手続きを見直します(厚労省)

2026.07.10(金曜日)

厚生労働省は、育児休業等給付の申請手続きについて、事業所等の事務負担の軽減を図るため、令和8年8月1日から、出生時育児休業給付金の申請時に申告する賃金、出生後休業支援給付金の配偶者の確認書類、育児時短就業給付の支給要件の確認について、事務取扱いの見直しを行うということです。

同省から、その内容を周知するため、雇用保険被保険者・人事労務担当者・社会保険労務士の皆さまに向けたリーフレットが公表されています。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<リーフレット「令和8年8月1日から育児休業等給付の申請手続きを見直します」>
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001720846.pdf

チラシ「保険料調整制度のお知らせ」(日本年金機構)

2026.07.09(木曜日)

日本年金機構から、従業員50人以下の事業主の皆さまに向けて、「2026年10月1日から短時間労働者の社会保険料負担を支援する制度が始まります」として、「保険料調整制度」のお知らせが行われています。

〈補足〉社会保険料とは、健康保険・厚生年金保険の保険料を指します。

この制度は、原則として、今後、社会保険の適用拡大により短時間労働者が加入対象となる事業所を対象として、新たに社会保険の加入対象となる短時間労働者が就業調整せず働けるよう、制度の利用から通算3年間、対象となる従業員の社会保険料を軽減するものです。

事業主は軽減分を一時的に負担することになりますが、一定期間経過後に、事業主が支払う保険料からその分を全額控除するため、最終的に事業主が納付する保険料は増えないことになります。

また、従業員が将来受け取る年金額にも影響はありません。

詳しくは、こちらをご確認ください。

<チラシ「保険料調整制度のお知らせ」>
https://www.nenkin.go.jp/tokusetsu/santei.files/tirashi_tyouseiseido.pdf

令和8年分の年末調整のための各種様式を公表(国税庁)

2026.07.01(水曜日)

令和8年12月に行う年末調整においては、基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ、扶養親族等の所得要件の改正といった令和8年度税制改正による改正規定が適用されます。

この改正に伴い、たとえば、「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」などの様式の変更も行われます。

国税庁では、先に、「変更を予定している年末調整関係書類(事前の情報提供)」として、主要な様式の案を紹介していましたが、この度、それらの確定版も含め、令和8年分の年末調整のための各種様式を公表しました(令和8年6月30日公表)。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<令和8年分 年末調整のための各種様式>
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/mokuji.htm

〔確認〕令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等については、早めにチェクしておくようにしましょう。
<国税庁の専用ページ>
https://www.nta.go.jp/users/gensen/2026kiso/index.htm

 

令和8年度税制改正による公的年金等に係る主な改正事項についてお知らせ(日本年金機構)

2026.06.18(木曜日)

令和8年度税制改正により、公的年金等にかかる税金に影響がある改正も行われました。

主な改正事項は次のとおりです。
・公的年金等に係る源泉徴収税額の計算における基礎的控除額の引上げ
・扶養親族等の所得要件の改正
・個人住民税における扶養親族等申告書の提出対象範囲の拡大

この度、日本年金機構から、これらの改正事項に関するお知らせがあり、その内容が分かりやすく説明されています(令和8年6月17日公表)。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<令和8年度税制改正による公的年金等に係る主な改正事項>
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/kojin/2026/202606/0617.html

令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&Aを公表(国税庁)

2026.05.29(金曜日)

国税庁から、「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」が公表されました(令和8年5月29日公表)。

このQ&Aは、令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ及び扶養親族等の所得要件の改正のうち、令和8年12月に行う年末調整など、令和8年12月以後の源泉徴収事務に関する事項を中心に、Q&Aとして取りまとめたものとなっています。

年末調整までにまだ期間はありますが、早めに確認しておいたほうがよいと思います。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A>
https://www.nta.go.jp/users/gensen/2026kiso/pdf/0026005-024.pdf

時間外労働上限規制により「事業運営に制約が生じている」企業は約2割など(日商の調査)

2026.05.27(水曜日)

日本商工会議所から、「中小企業の働き方改革に関する調査」の集計結果が公表されました(令和8年5月25日公表)。

この調査は、2019年に施行された「働き方改革関連法」について、施行後5年の見直しに向けた検討が行われていることを踏まえ、中小企業における時間外労働の上限規制への対応状況や課題等の実態を把握する目的で実施されました。

今回公表されたのその集計結果です(回答企業数:1,724社)。そのポイントは次のとおりです。

□ 時間外労働上限規制の事業運営への影響

●正社員1人当たりの月間の平均的な時間外労働時間は、「20時間未満」と回答した企業が約8割(81.0%)。
従業員全体を平均すると、時間外労働の上限規制の範囲内で対応できている企業が多数。
●過去1年間で、1か月当たりの時間外労働が最も多かった正社員の時間外労働時間は、「単月45時間以上」と回答した企業が3割近く(25.9%)、1か月の時間外労働が45時間超の回数が「5回以上」の従業員がいると回答した企業は約1割(11.7%)。
●時間外労働上限規制によって、「事業運営に制約が生じている」企業は全体で約2割(19.1%)。運輸業(35.7%)、建設業(28.7%)、宿泊・飲食業(24.5%)で特に影響が大きい。
●「事業運営に制約が生じている」企業のうち、「売上が減少」した企業が4割超(43.2%)、「管理職やリーダー層の業務の負担増加、偏在」を訴える企業は6割超(63.2%)に上る。
→天候、納期対応等の取引先からの要請など、他律的な要因による業務負担を訴える声は多い。
専門・特定業務を行う人材の代替が困難な中小企業では、こうした事態を特定の人材が対応せざるをえず、その結果、上限規制への対応が困難となり、事業運営に支障が生じている。

□ 時間外労働の上限規制への対応等について

●「収入の維持・向上」、「担当業務の完遂や責任」、「スキル習得・経験蓄積」等の理由から、より長く働きたいと希望(もしくは承知)している正社員が、自社に「1割以上いる」と回答した企業が4割超(43.9%)。
●時間外労働の上限規制への対応や生産性向上に向けて、「変形労働時間制をはじめとする繁閑や予期せぬ業務に対応できる柔軟な労働時間制度の実現」を求める企業は約7割(72.6%)に上る。
→健康確保と労使合意を大前提とした、時間外労働上限規制の一部例外措置、変形労働時間制の要件見直しなど、より柔軟な働き方を可能とする制度の実現が必要ではないか。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<「中小企業の働き方改革に関する調査」の集計結果について>
https://www.jcci.or.jp/news/research/2026/0525110015.html

派遣労働者の同一労働同一賃金 令和8年10月1日改正対応版の新たなパンフレットなどを公表(厚労省)

2026.05.21(木曜日)

以前にもお伝えしましたが、派遣労働者の更なる待遇改善を実現するため、令和8年10月1日から、次のような改正規定が施行・適用されることになりました。

・雇入れ時・派遣時の明示事項に「待遇の相違の内容及び理由等について説明を求めることができる旨」を追加する。

・「同一労働同一賃金ガイドライン」の更なる明確化を図る。

・公正な評価による待遇改善の促進等を図る。

この度、厚生労働省から、これらの改正に対応した、パンフレット「派遣労働者の《同一労働同一賃金》の概要 令和8年10月1日改正対応版」およびリーフレット「派遣労働者を受け入れる際に注意すべきポイント」が公表されました(令和8年5月20日公表)。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<パンフレット「派遣労働者の《同一労働同一賃金》の概要 令和8年10月1日改正対応版」>
https://www.mhlw.go.jp/content/001701333.pdf

<リーフレット「派遣労働者を受け入れる際に注意すべきポイント」>
https://www.mhlw.go.jp/content/001701338.pdf

〔確認〕これらのパンフレットやリーフレットを含め、この改正に関する情報が掲載された専用ページはこちらです。

<「派遣労働者の同一労働同一賃金について」(専用ページのトップ)>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html

勤務間インターバル制度の解説動画を掲載(働き方・休み方改善ポータルサイト)

2026.05.19(火曜日)

働き方・休み方改善ポータルサイト(厚生労働省の委託事業)では、企業の皆様が自社の社員の働き方・休み方の見直しや改善に役立つ情報を提供しています。

このサイトから、勤務間インターバル制度の解説動画を掲載したとのお知らせがありました(令和8年5月15日公表)。

この解説動画は、「知ろう!ためそう!勤務間インターバル」として、勤務間インターバル制度の概要やその効果のほか、制度導入による労働者・企業双方のメリットを紹介するものとなっています。

詳しくは、こちらをご覧ください。
<勤務間インターバル制度の解説動画を掲載しました>
https://work-holiday.mhlw.go.jp/interval/#know-try-interval

裁量労働制の拡充を提言(経団連)

2026.05.14(木曜日)

ここ数年の労働者の働き方のニーズの多様化により、柔軟で自律的に働ける環境整備が不可欠となっています。

また、生成AIの急速な発展・普及により、働き手が最新のデジタル技術を効果的に活用しながら創造的に働ける環境整備の重要性が高まっています。

経団連(日本経済団体連合会)では、このような状況を踏まえ、労働者の働きやすさの向上と企業の成長・発展に向けて必要な労働時間法制の見直し、特に裁量労働制の拡充が必要と考えています。

この度、その必要性を提言するものとして、「裁量労働制の拡充を求める~柔軟で自律的な働き方をさらに広げるために~」が公表されました(令和8年5月13日公表)。

どのような形での拡充を求めているのか、興味があれば、ご確認ください。

詳しくは、こちらです。

<裁量労働制の拡充を求める~柔軟で自律的な働き方をさらに広げるために~>
http://www.keidanren.or.jp/policy/2026/023.html