法改正情報INFORMATION

厚生年金保険の標準報酬月額の上限改定についてお知らせがありました(日本年金機構)

2020.07.29(水曜日)

日本年金機構では、事業主の皆さま及び厚生年金保険被保険者の皆さまに、年金制度についての情報を提供するために、毎月、「日本年金機構からのお知らせ」を公表しています。

 令和2年7月号では、「厚生年金保険の標準報酬月額の上限改定」が取り上げられており、令和2年9月1日より、厚生年金保険の現在の標準報酬月額の最高等級(第 31 級・62 万円)の上に、新たな等級(65 万円)が追加され、上限が引き上げられることが案内されています。

現時点では法令は未公布ですが、ほぼ確定した内容となっています。

 詳しくは、こちらをご覧ください。

<日本年金機構からのお知らせ/「厚生年金保険の標準報酬月額の上限改定」>
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/jigyonushi/oshirase/20140627.files/zenkoku.pdf

年末調整手続の電子化に関するパンフレットが掲載されました(国税庁)

2020.07.15(水曜日)

国税庁では、令和2年分からの年末調整手続の電子化について、勤務先及び従業員が準備すべき事項等を記載したパンフレットを作成し、公表しています。

 これらをまとめて紹介するページが用意されていますので、ご確認ください。
 「スケジュール」と「勤務先向け1~3」には目を通しておきたいところです。

 詳しくは、こちらをご覧ください。

<年末調整手続の電子化に関するパンフレットについて>
https://www.nta.go.jp/users/gensen/nenmatsu/nencho_pamph.htm

変更予定の年末調整関係書類について事前の情報提供がありました(国税庁)

2020.07.07(火曜日)

国税庁から、変更を予定している年末調整関係書類について、事前の情報提供がありました(令和2年7月2日公表)。

 今回、事前の情報提供があったのは、次の書類です。


●令和3年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
……所得税法の改正(寡婦(寡夫)控除の見直し及びひとり親控除の創設)に伴い、「C 障害者、寡婦、寡夫又は勤労学生」欄の各項目を修正。

また、地方税法の改正に伴い、「単身児童扶養者」欄を削除。


●令和3年分 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
……所得税法の改正(寡婦(寡夫)控除の見直し及びひとり親控除の創設)に伴い、「C 障害者、寡婦又は寡夫」欄の各項目を修正。

また、地方税法の改正に伴い、「単身児童扶養者」欄を削除。


●令和2年分 給与所得者の保険料控除申告書
……介護医療保険料の記載欄を1行追加。


●令和3年分 給与所得・退職所得に対する源泉徴収簿
……所得税法の改正(寡婦(寡夫)控除の見直し及びひとり親控除の創設)に伴い「扶養控除等の申告」欄を修正。


 これらについて、掲載日現在の様式案(税制改正を反映した様式イメージ)が示されています。

 なお、確定版については、令和2年9月頃の掲載を予定しているとのことです。

 詳しくは、こちらをご覧ください。

<変更を予定している年末調整関係書類(事前の情報提供)>
https://www.nta.go.jp/users/gensen/nenmatsu/0020006-088.htm

所得金額調整控除に関するFAQ(源泉所得税関係)」を掲載(国税庁)

2020.06.29(月曜日)

平成30年度税制改正により、給与所得控除及び基礎控除などの見直しが行われましたが、これにあわせて「所得金額調整控除」が創設されました(令和2年分以後の所得税について適用)。

この「所得金額調整控除」に関して、FAQが公表されました(令和2年6月26日公表)。

たとえば、その趣旨について、次のような問が掲載されています。

〔問〕 所得金額調整控除が創設された趣旨を教えてください。

〔答〕所得金額調整控除の制度創設の趣旨は、次のとおりです。

①  子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除

平成 30 年度税制改正において、給与所得控除の見直しが行われ、給与収入が850万円を超える場合の給与所得控除額が引き下げられましたが、子育て等の負担がある者については経済的余裕が必ずしも十二分とは考えられないことから、年齢 23 歳未満の扶養親族を有する者や特別障害者控除の対象である扶養親族等を有する者等については、給与所得控除の見直しにより負担増が生じないようにするため、「子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除」 (以下「所得金額調整控除(子ども等) 」といいます。)が措置されました。

② 給与所得と年金所得の双方を有する者に対する所得金額調整控除

平成30年度税制改正において、給与所得控除、公的年金等控除及び基礎控除の見直しが行われ、給与所得控除額及び公的年金等控除額が10万円引き下げられるとともに、基礎控除の額が10万円引き上げられることとされたため、給与所得、年金所得のいずれかを有する者については、基礎控除との控除額の振替により負担増は生じなくなります。

しかし、給与所得、年金所得の両方を有する者については、給与所得控除額及び公的年金等控除額の両方が 10 万円引き下げられることから、基礎控除の額が10万円引き上げられたとしても、給与所得、年金所得の金額によっては、給与所得控除額及び公的年金等控除額の合計額が 10 万円を超えて減額となり、負担増が生じるケースがあり得ることとなります。このような場合の負担増が生じないようにするために、「給与所得と年金所得の双方を有する者に対する所得金額調整控除」(以下「所得金額調整控除(年金等) 」

といいます。)が措置されました。

また、次のような問も掲載されています。

〔問〕 所得金額調整控除の創設によって、給与等の支払者が行う月々の源泉徴収や年末調整について、どのような影響が生じることとなりますか。

〔答〕所得金額調整控除は「所得金額調整控除(子ども等)」と「所得金額調整控除(年金等)」があり、いずれもその居住者の確定申告において適用されるところ、所得金額調整控除(子ども等)については、その居住者の年末調整においても適用できることとされています。

そのため、給与等の支払者が行う月々の源泉徴収においては影響はありませんが、給与等の支払者が行う年末調整においては、一定の要件に該当する場合、その従業員等の所得金額調整控除(子ども等)に係る控除額を計算し、給与所得の金額から控除することとなります。

なお、従業員等が「給与所得者の基礎控除申告書」や「給与所得者の配偶者控除等申告書」等を作成する場合において、合計所得金額の見積額を計算するときは、所得金額調整控除(子ども等)と所得金額調整控除(年金等)の両方を考慮する必要がありますので、ご注意ください。

このように、年末調整には影響がある改正ですので、これに携わる方は、チェックしておく必要があるでしょう。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<「所得金額調整控除に関するFAQ(源泉所得税関係)」を掲載しました>
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0020006-075.pdf

ひとり親控除及び寡婦控除に関するFAQを公表(国税庁)

2020.06.02(火曜日)

国税庁から、「ひとり親控除及び寡婦控除に関するFAQ(源泉所得税関係)」が公表されました(令和2年5月29日公表)。

令和2年度の税制改正により、未婚のひとり親に対する税制上の措置及び寡婦(寡夫)控除の見直しが行われ、令和2年分の年末調整においては、この改正が適用されることになりました。

具体的には、この改正前は「寡婦」、「寡夫」又は「特別の寡婦」に該当していなかった方が、改正後は「ひとり親」に該当することとなる場合は、令和2年分の年末調整において、ひとり親に該当する旨を申告する必要があります。

また、この改正前は「寡婦」、「寡夫」又は「特別の寡婦」に該当していた方が、改正後は「ひとり親」又は「寡婦」に該当しないこととなる場合にも、令和2年分の年末調整において、該当しない旨を申告する必要があります。

このFAQでは、改正の概要や年末調整において必要となる手続などについて、11個の問が用意されています。

読み進めていくと、上記に当てはまる社員がいる場合に、どのように申告させればよいかについても、分かるようになっています。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<「ひとり親控除及び寡婦控除に関するFAQ(源泉所得税関係)」を掲載しました>
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0020004-145.pdf

短時間労働者への被用者保険の更なる適用拡大等を含む年金改正法が成立(厚労省)

2020.06.01(月曜日)

短時間労働者への被用者保険の更なる適用拡大を柱とする年金改正法(正式名称は「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」)が、令和2年5月29日、参議院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立しました。

 若干の修正が入りましたが、ほぼ当初案のとおりに成立しました。

 報道などで特に注目されているポイントで、は、次のとおりです。

●被用者保険の適用拡大

短時間労働者を被用者保険の適用対象とすべき事業所の企業規模要件について、段階的に引き下げる。

(現行500人超→令和4年10月から100人超→令和6年10月から50人超)

●在職中の年金受給の在り方の見直し

60歳から64歳に支給される特別支給の老齢厚生年金を対象とした在職老齢年金制度について、支給停止とならない範囲を拡大する。

(令和4年4月から、支給停止が開始される賃金と年金の合計額の基準を、現行の28万円から47万円(令和2年度価額)に引き上げる)

●受給開始時期の選択肢の拡大

現在60歳から70歳の間となっている年金の受給開始時期の選択肢を、60歳から75歳の間に拡大する。

(令和4年4月から実施)

 その他の改正点を含め、ひとまず、次の当初案の概要でご確認ください。

<年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案の概要>
https://www.mhlw.go.jp/content/000601826.pdf

マイナンバー「通知カードの廃止」に伴うガイドライン等の更新(個人情報保護委員会)

2020.05.26(火曜日)

いわゆる「デジタル手続法」によって改正された番号法により、個人番号の通知等に用 いられていた「通知カード」が廃止されることになり、その施行日が令和2年5月25日とされました。

これを受けて、「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」及び「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドラインに関するQ&A」が更新されました。

これまで、本人から個人番号の提供を受ける場合の本人確認の方法として、次の方法が認められていましたが、通知カードの廃止により、この方法については、ガイドラインからも削除されました。
●「通知カード」+「本人の身元確認書類(運転免許証等)」による方法

しかし、経過措置が設けられており、通知カードの交付を受けている者から個人番号の提供を受けるときは、通知カードの廃止日(令和2年5月25日)以後、当該通知カードに係る記載事項に変更がない場合に限り、従来と同様に、通知カードを本人確認に利用することができることとされています。
㊟当該廃止日に当該通知カードに係る記載事項に変更があった場合に、市町村長 (特別区の区長を含む。)から記載事項の変更の措置を受けていなければ、当該経過措置は適用されません。

その経過措置の内容が、ガイドラインにも盛り込まれました。

その他、内容の整備が図られていますので、Q&Aとともにご確認ください。
<「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」を更新しました>
≫ https://www.ppc.go.jp/legal/policy/
※この新旧対照表をご覧ください。
≫ https://www.ppc.go.jp/files/pdf/my_number_jigyosha_shinkyu.pdf

<特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドラインに関するQ&Aのページを更新しました>
≫ https://www.ppc.go.jp/legal/policy/faq/#osirase
※この追加・更新の情報をご覧ください。
≫ https://www.ppc.go.jp/files/pdf/guidelineqa_tsuikakoushin.pdf

子ども・子育て拠出金率の改定を受けて、令和2年4月分からの保険料額表が公表されています(協会けんぽ)

2020.05.22(金曜日)

子ども・子育て拠出金率の改定を受けて、令和2年4月分からの保険料額表(子ども・子育て拠出金率の部分を修正)が公表されています。

https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2020/202005/20200514.html

令和2年度の算定基礎届の記入方法〔説明動画〕等について案内がありました(日本年金機構)

2020.05.22(金曜日)

令和2年度の算定基礎届の記入方法〔説明動画〕等について案内がありました。

令和2年度の算定基礎届の提出期限は、原則のとおり「7月10日(金曜)」とのことで、
日本年金機構では、6月下旬より順次様式等を送付するということです。

https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2020/202005/0520.html

未払賃金が請求できる期間等が延長されます(厚生労働省)

2020.04.22(水曜日)

令和2年4月1日施行の労基法一部改正により、未払賃金が請求できる期間や賃金台帳の保存期間などが延長されることになりました。

今後もより一層、労働時間の管理および正確な給与計算が重要になります。

https://www.mhlw.go.jp/content/000617974.pdf