検定の活用事例(企業)CASES - Company

企業での活用事例

竹内 ゆり 様<br />(スポット社労士くん社会保険労務士法人/freeeチーム/女性)

実務を通して断片的に学んでいた給与計算に関する知識が、学習を通して整理されました。これにより、疑問点や不安が解消され、自信をもって業務に取り組めるようになりました。

竹内 ゆり 様
(スポット社労士くん社会保険労務士法人/freeeチーム/女性)
  • 第11回(2024年11月)給与計算実務能力検定 1級合格
スポット社労士くん社会保険労務士法人の竹内ゆり様にお話をお伺いしました。こちらの法人では、本検定を社内推奨資格として勧奨いただいており、多くの合格者を輩出してくださっています。「実務に直結しており、学ぶ価値が高い」と、学習で使用したテキストを手元においてご活用いただいているとのことです。

「給与計算実務能力検定」を受験しようと思ったきっかけ

受験するに至った主なきっかけは、会社からの提案があったことです。
日頃の業務において、給与計算の重要性を感じていた中で、会社としてこの検定試験の取得を推奨されていると知り、自身のスキルアップと業務効率向上に繋がるよい機会であると考えました。

また、先に受験をされた先輩方より「実務に直結しており、学ぶ価値が高い」と背中を押していただいたことも、大きな動機となりました。さらに、将来的に後輩の指導に携わる機会があることも見据え、しっかりとした知識の裏付けを持っておきたいという思いもありました。

 

受験してみて良かったこと

これまで実務を通して断片的に学んでいた給与計算に関する知識が、今回の学習を通して整理されました。これにより、疑問点や不安が解消され、自信をもって業務に取り組めるようになりました。

本検定の演習問題は、実務の応用力を養うことができ、生きた知識を習得できる点が大きな魅力です。例えば、随時改定では具体的な計算例が数パターン記載されております。

学習で使用したテキストは、今も手元に置いてあります。検定合格後も、実務で疑問が生じた際にはこのテキストを参照することで疑問点を解決できており、頼りになる存在です。

 

いつ頃から、どれくらいの時間、勉強しましたか(勉強期間について教えてください。)
どのように勉強しましたか?

試験の約1か月半前から公式テキストを読み込み、基本的な知識の定着を図りました。

その後、演習問題を中心に学習を進め、間違えた問題や理解が曖昧な部分はテキストの該当箇所に戻って復習し、再度解き直すことを徹底しました。

平日は業務後の時間や就寝前の時間を有効活用し、週末にはまとめて復習を行うなど、計画的に学習を進めることが合格への近道だったと感じています。

 

最後に、検定の受験を検討されている方へ一言

現状の演習問題は非常に実用的ですが、実務では様々なイレギュラーケースに遭遇することがあります。頻繁ではないものの、知識がないと対応が難しい事例に関する設問がさらに拡充されると、より実践的な対応力が身につくと考えます。

私が先輩方にしていただけたように、後輩たちにも本検定を勧めさせていただきます。

給与計算という業務の専門性と責任の重さを改めて感じるとともに、それに応える力を身につけられたことに感謝しています。

 

企業様へのインタビュー

スポット社労士くん社会保険労務士法人

事業内容 社会保険労務士事務所
(専門・技術サービス業)
企業規模 50名
ホームページ https://spot-s.or.jp/
<目的・動機>この検定を知ったきっかけや、社員に受験を推奨しようと思った目的・動機などについて教えてください。

当法人は、全国の中小企業を対象に、クラウドシステム「freee人事労務」を活用した給与計算・労務管理サービス「給与伴走くん」を提供しています。

給与計算業務は一見ルーティンのように見えますが、実際には毎月のように発生するイレギュラーな対応に対して、正確かつ柔軟に対応する力が求められる、高度な専門業務です。たとえば、

  • 途中入退社に伴う日割計算の処理
  • 遅刻・早退・欠勤控除の算出
  • 育休・産休中の保険料免除や復職時の再適用
  • 随時改定(月額変更届)の判定と反映

といった処理が、しばしば発生します。こうした業務に確実に対応するためには、単なる手順の暗記ではなく、法的根拠や計算の仕組みを理解した上での判断力が必要不可欠です。

「給与計算実務能力検定」は、そうした実務の背景や根拠を体系的に学ぶことができる非常に優れた資格です。単なる知識の習得にとどまらず、実務経験者にとっても、知識の整理や論理的な理解に役立っており、業務の精度向上だけでなく、自信にもつながっています。

私たちは、2030年までに全国3万社の中小企業の労務支援を実現することを目標に掲げています。そのためには、高品質な実務力を備えたスタッフの育成が欠かせません。外部からもスキルの証明として認められるこの検定は、今後も全社的に推奨していく方針です。

 

<学習支援>社員にどの教材を提供しましたか?教材の使い勝手はいかがでしたか?
業務と学習を両立させるために会社として実施したことはありますか?

当法人では、パート社員を含む全スタッフのスキルアップを目的に、以下の教材・講座を整備し、自主学習を支援しています:

  • 2級対策講座(WEB講座)
  • 2級模擬試験講座(WEB講座)
  • 2級公式テキスト
  • 1級対策講座(WEB講座)
  • 1級模擬試験講座(WEB講座)
  • 1級公式テキスト

これらの教材は、初学者から実務経験者まで幅広く活用でき、特に模擬試験講座は「実務に近い場面設定で応用力が養える」と好評です。

さらに、検定直前には社労士講師による対面での勉強会(直前対策会)を実施し、頻出テーマの整理や質疑応答の場を設けました。「現場で曖昧だった知識が腑に落ちた」「不安が解消され自信を持って受験できた」との声が多数寄せられています。

また、受験推奨にあたっては、制度として押しつけるのではなく、すでに受験・合格したメンバーの「実務に役立つからこそおすすめしたい」というリアルな声が、新たな挑戦者の背中を押しています。こうした“自走する学びの文化”が、社内に根づき始めています

 

<実績>御社で受験なさった方の平均的学習期間や合格率をお教えください

当法人における給与計算実務能力検定の受験状況について、以下の通りご参考までに共有いたします。

  • 2級合格率:100%(全員1回目で合格)
  • 1級合格率:初回合格80%、2回目で全員合格(最終的に100%)

学習期間の目安は以下の通りです:

  • 2級:おおよそ20〜30時間
  • 1級:おおよそ40〜50時間

当法人では日頃から給与計算実務に直接携わっているスタッフが多いため、学習内容と業務の親和性が高く、比較的スムーズに学習が進んでいる傾向があります。検定対策が「実務の棚卸し」や「理論の裏付け」として機能していることも、高い合格率と短期間での習得につながっている要因の一つと考えています。

 

<効果>検定を社員に学習・受験させたことでどのような効果があり、今後何を期待しますか?

この検定の学習・取得を通じて、社員・パートを問わず「根拠を持って判断し、説明できる力」が着実に育っています

これまで上司や社労士のダブルチェックが前提だった業務も、自ら判断・処理できるスタッフが増えたことで、業務のスピードと正確性が大きく向上。確認・修正の工数が減り、お客様へのレスポンスもより迅速になりました。

また、当法人では「自ら学び、自ら考え、粘り強く行動できる人材」を育成の柱としています。この検定は、その姿勢や成長を可視化できる指標として非常に有効であり、昇給や評価にも活用しています

さらに、当法人では給与計算実務能力検定1級の合格を、全スタッフに必須とする方針を定めています。検定合格はあくまで通過点と位置づけ、より高いレベルで専門性を発揮できるよう、合格後も知識のアップデートや実務研修を継続しています。

給与計算の品質が企業経営の信頼性に直結する今、私たちは「給与計算のプロ集団」として、全国の中小企業の頼れるパートナーであり続けることを目指しています。

※掲載内容は2025年6月時のものです。